外部作業も着々と進んできました。これから先の作業が伊藤様の『一番のこだわり』を持った部分である気密・断熱工事になります。
高気密・高断熱の家に
高気密・高断熱の屋根
上棟時に敷いた気密シートの上にアスファルトフェルト(防水紙)を敷き、屋根を葺きます。
伊藤様邸は優れた遮熱性・耐候性をもった、カラー鋼板で施工しました。
仕上がりもとても綺麗です。
高気密・高断熱の床下
土台敷きの際に施工を見送った、基礎(耐圧盤)への断熱施工も完璧です。
高気密・高断熱のサッシ
サッシといえば通常はアルミサッシなのですが、伊藤様邸はYKKap社製の樹脂サッシ(APW330)を使用しました。このサッシなんとすべて樹脂でできているのです。
樹脂の熱の伝わりは、アルミの約1000分の1といわれています。
このサッシは国内最高レベルの断熱性をもったサッシであり、伊藤様邸が神奈川県で初めて使用される現場となりました。(もちろんお値段も最高レベルです)。
ガラスは方角によって遮熱・断熱タイプを使い分けました。
サッシの内側には気密性を高めるために気密パッキンを貼り付けます。
これほど細部に気を使わなければ、『伊藤様の求める数値』は出ないのです。
高気密・高断熱の家のための気密シート
土台敷きの際に基礎の外側に垂らした気密フィルムを持ち上げます。建物上部から下りてきた気密シートと連結します。連結部分はしっかりと気密テープで固定します。
最上級の気密性能を出すために、上棟時にも使用した気密シートを建物全体に貼り付けます。
隙間が生じた部分は気密テープでしっかりと塞ぎます。
高気密・高断熱の断熱材
気密シートの施工が完了したら、断熱材の施工へ移ります。壁も積水化学工業のフェノバボードを使用します。厚みは60mmを使用します。断熱材はビスで固定しますが、このビスが良く出来ていて、ビスの頭にゴムが付いています。断熱材を押さえ付けるとゴムが平らになり隙間がなくなる仕組みになっています。いわゆる気密性ビスです。
家全体がピンクの断熱材で包まれていきます
防水紙
断熱工事が完了したら、その上から防水紙をはります。
断熱材の下にもフィルムを貼っているので、2重の雨仕舞いになります。
防水紙の施工が完了したら、外壁材の下地になる胴縁(どうぶち)という木材をビスで留めていきます。
今回は外壁材を縦に貼るので下地となる胴縁は横に打ち付けました。
上の写真は地面から空に向かって撮影しました。胴縁の裏がしゃくってあるので通気もバッチリ確保できます。
(胴縁の建物側に隙間があるのが確認できます。)
家全体がピンク色から白色に変化しました。
これで雨が降っても安心です。大工さんも内部作業がはかどると思います。
室内設備
配管
室内の設備工事も進みます。玄関上部に配置するユニットバスの配管です。給水管(ピンクとブルーの管)もご覧のとおり自由に曲げることができます。写真中央部分に写っている黒いものは排水管です。室内に接する部分の排水管は嫌な排水音を聞こえなくする為に遮音カバーを巻きます。
1階天井下地
1階部分の天井下地の施工です。構造躯体はもちろん、下地材などで使用する材木にもこだわりがあります。狂いの少ないLVL(積層材)を使用しています。
電気配線
電気配線も順調に進みます。伊藤様とコンセント、スイッチの位置を打ち合わせしながら(有)光電気の東さんに電気ボックスをつけてもらいました。
高気密・高断熱の家の強制換気システム
高気密住宅では必要不可欠な換気システムです。外部から取り入れた空気をこの機械で吸い上げて外に排気します。日本住環境株式会社製「ルフロS」という商品を採用しています。換気計算図面通りに決められた場所に配管します。